腸閉塞は突然に<其の十四> 人工肛門ケア術習得の巻

腸閉塞は突然に<其の十四> 人工肛門ケア術習得の巻

(「腸閉塞は突然に<其の十三> ハラの傷もすごい」の続き)

退院までに習得しなければならない技術。
それは、人工肛門のお手入れ術!

当然、長いこと腸とお付き合いするわけで、何かの度に病院に来るわけにもいかず。自分でいろいろとできるようにならねばなりません。

前回の手術では排尿障害のケアをするための技術を身に付け、今回はもう片方の排泄の技術を身に付け。病院に排泄術講座でも受けに来ているのではないかと思えるほど。しかも高額な長期合宿で。(でも生徒一人)

こうして見ると、「トイレに行けば出る」ということがほとんどの人にとって当たり前で疑問にすら思わないことですが、ものすごくイイ機能だったんだ!と思わずにはいられません。
自然にできるべきことが自然にできるのは、かなり、幸せです。

ついでに今回は、なんたって、「内臓」。
正直、可能であれば触りたくない。

講座では、看護師さんにあれやこれやと指導されつつ、ハラに付ける袋(パウチ)を交換します。当たり前ですが、腸にはおしりのような筋肉がないわけで、パウチがないとちょっとたいへんな状況に陥ります。中身は日に数回廃棄するものの、そのパウチも付けっぱなしというわけにはいきません。数日置きに交換しなければならないのでした。

(えええ〜、自分でやるの?これを??)

と、思いつつ、しかしそんな甘いことは言っていられナイ。少なくとも精神的にその存在を認可していたのが幸い。とりあえずダダっ子のように拒否するのはみっともない、ということでガマンです。

それでもスーパー優しい看護師さんたちが、ちょっと腰が引けてるこの患者の気持ちを分かった上で指導してくれるので、たいへんにソロソロと段階を上げてくれるという。
もしも落ち込んだままの患者さんだったら、それはそれですてきな対処の仕方をしてくれるのだろうと思います。もう一度言いますが、スーパー優しいのです。

なかでも、皮膚・排泄ケア認定看護師、WOC(ウォック)ケイさんはすごい。
体形やストーマ(人工肛門)の形状をぱっと見て、無数に種類のあるパウチの中から、これだ!というのを導き出すという。まさに職人技。
おかげで一度も大きなトラブルなし。しかも、退院後の外来ではひとりひとり、じっくりお話を聞いてくれます。わたしもヒマなお年寄りならぬヒマな患者としていろいろお話をさせていただきました。落ち着くんですよね。
病気を乗り越えるも、障害をどう思うかも、そばにいてくれる人の要素は大きいと思います。

ところで、このパウチもここ数年でかなり進化したそうです。
匂いがしない、違和感がない、などで改良がされているのは当然ながら、わたしの使用していたものなど、肌に貼り付く部分に化粧品の保湿成分としても使われている「セラミド」が配合されているのでした。

正しい認識かどうか分かりませんが、人工肛門でよりお肌がキレイに!といった具合。こういった点に力を入れているところを見ると、それだけでオストメイト(人工肛門・人工膀胱保有者)の環境は全体的に良くなっているに違いない、という気がしてなんだか明るい気分になります。
普通の状態にするのではなく、普通よりもっといいものにしてしまおう!というメーカーの勢いを感じました。勝手に。

最初はおっかなびっくりにでしたが、看護師さんに「歯茎みたいなものだよ」と言われると、そんなもんか、という気がしてきます。ただし骨が入ってないのでだいぶソフト。
そして日が経つにつれて、少しずつ手入れもできるようになっていきました。なんでも慣れるもんです。

といっても、お手入れ自体は思うよりかんたん。
なんというか、動物のお世話をするのに近いものがあります。

自分の身ながら、不思議動物と一体型同居を始めることになったといったところでしょうか。
究極の、「いつでもいっしょ、どこでもいっしょ」なのであります。

(「腸閉塞は突然に<其の十五> 謙虚なヒーロー・ラブリーW先生」に続く)

パウチ装着!
パウチ装着のハラ!意外と違和感ない (ヤツは見えません)
[療養中フォトギャラリー by iPhone (c)木口マリ]
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~ Comment ~

マリさん今晩は☆
私も、友人が排泄に毎日悪戦苦闘しているのを知り、毎回自分がトイレにいくたびに「ありがとう」と感謝をするようになりました。元々、食物アレルギーがあるので、食べる事に対しては自分なりに反省や、感謝する事を学んできたりしましたが、排泄できるという事も、決して当たり前ではない事を初めて知りました…>_<…
人口肛門についても、本当に勉強になります!!

人工肛門に付ける袋はこんな感じなのね。
写真付きで凄く分かりやすい!

私のイメージではもっと下の方に付けるものだと思ってたからズボン履けないのかな…と。結構上の方に付いてるんだね。
上着はウエスト部分がゆったりした長めのもの着てると全然分からないかも~。

それにしてもマリちゃんのお腹キレイ♪
私はつい先日旦那に妊婦みたいだな!って言われたよ。。。σ( ̄∇ ̄;)

普通に感謝。

マリさん、こんばんは。
医療技術も機具や道具も進化してるんですね。でも一番は、優しい看護婦さん。
マリさんの人柄が良いから、より看護婦さんも感じ良くなるんでしょうね。

お仕事とはいえ、いろいろな性格の患者さんに対して優しくできることに、本当に尊敬します。私が男だったら、多分、好きになっちゃいますもん。
天使ですね。。

パウチは思ってたより、スッキリなのですね。私は術後が良好すぎて、またいろいろなことをブータレてますが、あの時の気持ちを忘れずに「普通のことができる」生活に感謝しなくては・・ですね。


>アイビー さん

アイビーさん、おはようございます!
すばらしい〜。お友達の体験からそんなに影響を受けるなんて……。
病気に限らず、大変な体験の利点のひとつはいろいろな意味で心に作用し合うことではないかと思っています。それをしっかり受け止めてくれる人がいることを知るだけでもうれしくなります(^^)

食べることも、以前は体重が増えるとやだなーと思っていましたが、食べられずに減っていくのを見たら、増えていけることは幸せだったんだなあと思ったりして。ほんと、食べることも感謝ですね。当たり前なんて、ないんだなーと思います。

ヘンな話ですが、人工肛門は大変興味深いですよ!ほかの障害も面白い面があるのかもしれないと思いました(^▽^)

>nami さん

パウチはすごく種類がありますが、形はだいたい似たり寄ったりのようです。
子供用なんか、カワイイ絵が描いてあったり。

位置は人によって違うみたいですよ〜。私は小腸のストーマだったのであのへんでした。大腸と膀胱の人はまた違うみたい。一人だけセンターっていう人もいましたね。
ファッションはホント、ほとんどオッケーですよ!ボディコン(死語?)でも着ない限り。そのうち水着もお見せできればと思います(-▽-)

ハラ、これは撮り方です!
というか、これなら見せられるかな〜というものしか載せていないという。
妊婦ハラ、今度載せてください。見たい。触りたい。(^▽^)

>あう さん

あうさん、どうもです!
ほんとに、医療の進歩具合はスゴイですね。世の中の割合で言ったらどれだけの人がどれだけお金かけてやってるんだろうと思います。それだけ意識が高い人も多いんでしょうね〜。
看護師さんの忍耐力にも毎度、頭が下がります。私よりもはるかに若いのに、なぜにこんなに人間ができているんだ!と思って四十反省です。女でも好きになっちゃいます!

私もやはり、体が落ち着いてくるにつれて、気持ちも平常に戻りつつあります。その時の気持ちを忘れないようにしないとですよね。忘れるのも心の機能かとは思いますが、大事な点はしっかり覚えておかないと!と思います。
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