腸閉塞は突然に<其の三> 手術

腸閉塞は突然に<其の三> 手術

(「腸閉塞は突然に<其のニ> マジでナイスなジャニーズ先生」の続き)

そして運び込まれる手術室。
相変わらず広い部屋、流れるのはポップな音楽。

狭い手術台の上に載せられて、現れたのは麻酔科医師2名。
やはり、背骨に入れる硬膜外麻酔はやってくれるらしい。
(硬膜外麻酔については「医学マジック!背骨に麻酔」参照)

ああ、よかった。
これがなかったら、開腹手術後は地獄。

まずは、硬膜外麻酔のカテーテル(管)を入れるための局所麻酔を背骨に入れます。これは前回の経験により、全く痛くないことを確認済みなのでお手のもの。
すると、どうやらそれだけでもおなかの神経に作用したらしく、多少痛みが和らいだのでした。気が抜けたのか、とたんにウツラウツラもしてくるほど。

硬膜外麻酔をセットし終えたころはすでに大勢の人がわらわら動き回り、準備を進めているのでした。初めてお目にかかる婦人科の女医さんが顔を覗き込んであいさつをしてくれるも、失礼ながら、これまたどうでもよく、おそらくは型通りの返答をしただろうという記憶しかないのでした。
(あとで思い出そうとしても顔はまるでピントが合っていないようにボケボケ。後日、廊下ですれ違いざまに「歩けるようにまで回復してよかった!本当に大変でしたね」と声をかけられて、多分手術に立ち会ってくれた先生であろうと推測。「あのときはありがとうございました」と、憶えているフリをするという。人の顔を忘れっぽくなっているのを自分で分かっているお年寄りの心境)

思えば不思議なのが、視界の狭さ。
救急隊の担架に載せられてから術後に目覚めるまで、まるで棺桶から外を見ているような雰囲気なのでした。壁などはないのだけど、わりとちゃんとした視界が自分の顔の幅くらい。なので、話しかけてくる人がみんな覗き込んできたように見えたことを記憶しています。まさに、ドラマなどで見るような、横たわった患者の目線からのシーン風。

ともあれ、手術に突入。
……そして終了。

一瞬です。
なにか平穏で日常的な夢を見ていました。

この間、おなかがパックリ開けられてハラワタをあれやこれやされていたと想像すると、なんとも不思議な気分。

目覚めたときは自宅にいるつもりでいたので、自分の状況を理解するまで5秒ほど呆然。
マスクを付けた人々が横たわったわたしの周りをウロウロして、心電図のポッ…ポッ…という音が、広く無機質な手術室の中に響いている……。また誰かが顔を覗き込んで声をかけてきているみたい。
ああ、病院だ、また戻ってきちゃったんだっけ、と記憶の糸をたどって、この身動きの取れない自分を、切なくも現実のものとして認識するのでした。

そういえば、もうハラは痛くない。
なんだか分からないけど、何かをしてくれたのだなあ。
あああ〜、よかった。

しかし、気になるのは鼻に入っている管。胃までつながっていて、胃液などを体外に排出するために入れられているものです。
前回の手術ではこの管が苦しくてたまらず、翌朝に抜けるまでストレスで気がおかしくなるんじゃないかと思ったほど。
今回はたいして苦しくなかったものの、何度も「抜いてくれ」と懇願。おそらくあまりにしつこかったと見えて、あやうく手を縛られそうになるという。

そんなことになったらこれまたストレス大。

「いえ、自分では抜きませんから」と、それまでポヤーンとしていたのに、それだけはキッパリと申し上げる。

「抜いたらまた入れますからね、その方が苦しいですよ」と、脅されて事なきをえたのでした。

ヤレヤレ

◇◇

結果、病名は「絞扼性(こうやくせい)イレウス」。
腸閉塞の最悪パターンです。

その話はまた次回〜!

(「腸閉塞は突然に<其の四> 発表!人工肛門です」へ続く)

時期外れの鏡餅
1月末になってから飾られた鏡餅 生きて飾れただけよかったか……
[療養中フォトギャラリー by iPhone (c)木口マリ]
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~ Comment ~

NoTitle

うぅぅぅ~っ!腸閉塞シリーズ!
その時の痛さ、苦しさが見えるようで切ないデス…

イレウスチューブ…想像しただけで涙が滲みそう!←経験ないのにすぐ感化されるタイプ

その状況とはまた対照的な、ネコちゃん鏡餅がまたなんとも哀愁…そしてマリさんの
退院後の安堵感を表しているみたい(>-<)

>ゆるり さん

腸閉塞シリーズは書き始めると止まんないですね(~o~;
今更、大変だったんだなあ自分、と思ったりして。

鏡餅とミニ門松はレジ袋に入ったまま、そこらへんに投げ出されておりました。
飾られず、だれもいない部屋に置かれたままのお正月飾りを想像するとすごく切ない(><)

とりあえずそれが位牌に取って代わらなくてよかったです(-▽-)/

メッセージ見ました。
返事しようとしたんですが
メッセージが見れなくなってしまって
ここに書き込むしかできまんでした(><)

私はPC持ってなくて
いつも携帯からブログを読んだり、書いたりしてます。
だからかな?
携帯からメッセージ見れなくて(*_*;
一度見れたから、見れると思うんですが
わからなくて(>_<)

どうしよう~って困ってます(--;)

アドレスありがとうございました。
ちゃんとメモしました!
消して大丈夫です。

すいません、お騒がせしました(>_<)

>めこ さん

こちらこそ、お手数かけてすみません!
ありがとうございます!

みっこ

大変な手術でしたね。
手術が成功してよかったです。
手術の大変さが想像できるとともに、自分の手術を思い出して胸が苦しくなります。

そうそう鼻のチューブしました。
私は鼻のチューブよりも、その後の絶食絶水期間と復食時の長~い流動食期間が辛かったです。

>みっこ さん

ありがとうございまーす!
生きて帰ってこれました(^_^)/
術後ってあまりにか弱くて、そこで耐え忍んでいる自分を思い出すと切ないですよね(><)

鼻チューブ、2度目の手術の時はちょっと鼻カゼだったのが悪かったのだと思います。あと、私が子供サイズなので、大人用だと太すぎるんですよね〜。一瞬でも気を許したら窒息すると思いました。その後しばらくは夜中に思い出すと息ができなくなったほどです。

流動食は続くと気持ちが沈むんですよね〜。
先日食品メーカーが出してるお湯を注げば流動食になるサンプルをいただきました。信じられないくらいまずかったです(笑)病院食はそれよりマシですが、やっぱり食べ物に対する気持ちって大きいんだなあと思いました。
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