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なんか、ちょっと学んだ(横浜市大子宮頸がん予防イベントより)

なんか、ちょっと学んだ(横浜市大子宮頸がん予防イベントより)

前回の、横浜市立大の子宮頸がん予防イベントの続きです。
今回はイベントの内容ではなく、そこから学んだことなど。



このイベントでは「トークを聞く」だけでなく、バリバリ現役の医師に無料で個別相談できるというのがひとつの見どころでした。がんに限らず、産科についての相談も受け付けていて、結構な盛況ぶり。

しかし、なかには意外にもキグチをご指名ということもあったのでした。もちろん、わたしのことなど知らない方です。

その方は、検査でClass3a(子宮頸がんになる前の、もしかしたらちょっとヘンかも?という細胞が見つかった状態)が出てしまい、現在経過観察中とのこと。

まさかお声がかかるとは思っていなかったため、何を語ったらいいもんかと思いつつお話をしましたが、後から考えるとちょっと的外れなことを話してしまったかも、と思いました。本当にその方が望むことを話せていなかったような気がします。

私は今、がん患者や体験者と話す機会が多く、仕事や活動も医療関係が増え、日常のほとんどはその中にいるようなもので、「がんは身近で当たり前」という感覚になっているフシがあります。それ以前の、「がんになるかも」という猛烈に不安だった気持ちを忘れはしないけれど、それはハイと言われてホイと出るような手前の引き出しからは無くなっていて、ちょっと奥の、微妙にホコリがかぶったような位置に移動していたようです。

その女性が、たとえ初対面でも「体験者とお話してみたい」と思ったのは、おそらく彼女の周りに自分と同じ境遇の人があまりいない(もしくは、話せる人がいない)からではないかと思います。(私の勝手な想像ですが)

思い返してみると、私が20代で初めて“要精密検査”が出た時に感じたのは、とてつもない孤独感でした。誰にも話せる気がせず、話しても理解を得られない気がしていました。

現在の私がすぐそばに感じている「がん」や、「がんに付随する治療やら入院やら」は、多くの人にとってまだまだ未知のもので、当然、その当時の私にとっても異世界。どちらかといえば、可能な限り見て見ぬ振りをしたい“闇の世界”に近い。

その、初心のようなものを、少し失っていた気がします。

私がその方にお話したのは、「がんになる前でも、病院の緩和ケアなどでがん相談が受けられる」「Class3aが続く場合の組織診の話」など、実にプラクティカルなもの。これはそのうち必要な情報かもしれないけれど、ここではもっと、不安を和らげるようなお話ができたのではと思います。
「Class3aはよくある」ということや、「自然にClass2に落ちるのを待つだけ」とか「意外と仲間は多い」とか、私が当時聞いてホッとしたようなお話をすればよかったなと、今更思うのでした。

その女性がこの記事を読んでくれていて、何かもっと話したいとか、聞いてみたいとか思ったら、いつでもご連絡ください。



脳内に無数にある引き出しは、時々引っ張ってみないと、どこかへ行ってしまうものです。それはおそらく、自然の為せる「心を守る技」と言えなくもない。心には整理番みたいなやつが潜んでいて、どんな記憶もあちこちしまってしまいます。楽しい記憶はずっと取っておきたいとしても、自分の座っているデスクの上に、いつまでたっても「不安」とか「恐怖」とかがその形のまま置いてあったら、精神がブチっとなってしまうかもしれません。整理番は知ってか知らずか、それを回避してくれているのだと思います。

しかし、「物事を伝えていく」「人の不安を和らげる」ということをしていこうと思った時、それに関連したあらゆる記憶はとても大事。様々な人と話す機会を持ち、スムーズに引き出せるようにしておきたいと思うのでした。

まだまだ訓練が必要です。



ところで、それに関連したお話をひとつ。

イスラム教シーア派には、体を傷つけて歩く「アーシュラー」という儀式があるそうです。これは、祖先が受けた痛みを忘れないために行うといいます。一見野蛮にも感じられる儀式ですが、時が経てば消え去ってしまう記憶を留めておくには、意識して思い起こす必要があるのだろうと思うのでした。

話はズレますが、戦争や震災の記憶もある程度強烈に心に刻み続けるべきだと思います。といっても、体を傷つけるよりはマイルドな方法で。



子宮頸がん予防イベントから、「なんか、ちょっと学んだ」ことはもう少しあるので、次に続きます。

要精密検査が初めて出た時のお話はこちら:「死ぬほどビビった20代の『要精密検査』

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ハサミ
幼稚園児のころから使っているハサミ 突然、持ち手が折れてしまいました
それだけの時が経っていたことを思うと同時に、その中に込められていた幼い頃の思いを、ふと感じました
(療養中フォトギャラリー by iPhone ©木口マリ)

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~ Comment ~

話す、伝えるという事

マリさん、こんばんわ。
確かに人に何かを問われた時に、的確な解答を出すのは難しいですよね・・。
心で思ってる事と、口が話す事が違ったり(分かってるのに、口が勝手に脱線方向に行ったり・・)


私も当時、手術前のほんの30分前に、同室の人に不安を吐露して涙してました。。
なんか、そんな流れになって、同病に近い知らない人だからこそ、素直に話せた気がします。。だって、マリさんの言う通り、癌は闇の世界。本当に不安で孤独でした。

でも話をする方の立場だと、ベストな解答を求めている訳でもなく、聞いてもらえる事が重要な時もありますよね。ただ、聞いて欲しい。それだけで、不安が和らぎますものね。だから、マリさんに話た方も、貴重な時間だったはず。

しかし、私も癌を引き出しの奥にしまい、埃まるけですが、体験して始めて知った感情だけは、忘れずに、何かに活かしていきたいです。

うーん、話だけでなく、今の気持ちを上手く文章にできない。。
私も話も文章も、まだまだ訓練と経験が必要です。

>あうさん

あうさん、こんにちは!
なるほど〜、そうですよね。「話す」には、答えを求める場合もあれば、話すこと自体が必要なときもありますね。それに、自分では「これだ!」ということが言えたと思っても、相手にとっては全然的外れかもしれないですし。

今回出会った方は、がん体験者と経過観察中という違いはありますが、「ちょっと近い仲間がいる」くらいにでも感じてもらえたなら、それはひとつだったかな〜という気がしてきました(^^)

とはいえ、やっぱり話し上手、聞き上手になれるよう、がんばりたいと思います!
ところであうさん、十分文章上手です!
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