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とある日の、大腸造影剤検査

とある日の、大腸造影剤検査

「そこを曲がった、一番奥の扉の前でお待ちください」

病院の、CTやレントゲンの検査室が並ぶ一角。
入院中にしょっちゅう訪れていたため、すべて知ったかに見えていた場所。
その受付カウンターで、今までそこに扉があることさえ気が付かなかった、奥まった部屋の前で待つようにと言われたのでした。

そう言えば、いつも検査を待っている間に、そのドアが開くのを見たことがない。わたしの関心がなかっただけなのか、本当にめったに開かれることがないのかは分からないけれど、メジャーな空間でないことは確かな気がする。

節電のために薄暗い灯りしかない廊下を進み、言われたあたりの長椅子に座って待つことにしました。どうやらその扉の後にはいきなり検査室があるのではなく、廊下があってさらに奥へと続く部屋があるらしい。不意に人の気配がして扉が開かれると、そこには医師と青い検査着を着たままの中年男性。男性は検査着のすそを浴衣のようにはためかせながら、すり足で、そして小走りにトイレへと向かっていくのでした。

うーん、同じ検査をした人だろうな。
予想よりもせっぱつまった表情ではないものの、次はわたしがこれをやるんだな。

少々安堵感があるような、時間がせまることにちょっとビビリもあるような、そんな心持ち。

というのも、その日受けることになっていた検査は大腸の造影剤検査。ある看護師さんのお話では、「たいそう心地の悪い検査」だったのでした。



これは最近のものではなく、ストーマ(人工肛門)がまだおなかにあった時の話。ストーマを閉じる手術の数週間前の検査の話です。

わたしが腸閉塞の手術で切り取ったのは小腸の後半部分。
その時には小腸と大腸をすぐにつなぐことができず、しばらく小腸の切り口を外に出しておこうということで、ハラにストーマを造設したのでした。

そういうわけで、その後、小腸は忙しく、大腸はハラの中で休業という日々。
小腸は、切り取られて短くなったというのに、大腸の仕事まで引き受けて必死にがんばる。なんとか体を生かそうと奔走するのです。(多分、本当にがんばってくれたと思う。そのおかげで今も生きています)。

その間、大腸はどうなっているのかと思えば、これが実に珍妙。
なんと、つぶれてペラペラになっているという。

理科室の人体模型を思い出すと、おなかの中心にグニャグニャとたくさん詰まった小腸があり、それをぐるっと取り囲むように大腸が設置されています。あれは本当に体内でそのようになっているらしいのですが、あんなに太くてプクプクしている大腸が、休業中はピタッと薄っぺらくなってしまうようなのです。

しかも、それがおなかに埋もれてどこにあるのか分からなくなってしまうほどに。先生は手術中、「ない、ない」と言って探すこともあるそうです。
模型ではあんなにプクプクなのに!

体って、不思議。

ということで、ストーマを閉じて小腸と大腸をくっつける手術をする前に、その大腸がどのへんにあるのかを確認する必要があるのと、その他もろもろの理由(大腸がんがないか、切り口がどうなっているかなど)のために大腸の検査が必要なのでした。



その検査では、おケツから造影剤と空気を注入します。
そして管を装着したままで検査台の上でゴロゴロ転がされるという。
おそらくは、胃のバリウム検査をする時と同じ台。
しかし、胃の検査のように部屋にひとり残されているのではなく、放射線防護エプロンを付けた医師が付いて、レントゲン画像を見ながら手でわたしの体をゴロゴロ転がすのです。

おケツにゴムっぽい長い管が刺さったまま、造影剤が出ないようにググッと力を入れつつ、医師には手早くグイグイ向きを変えられ、時に自分でグルグル回転し、上下左右動く台にしがみつく。

そして終了すると、やはり検査着から着替える隙もなく、先のおじさん同様に小走りでトイレへ向かうのでした。大股ではイケナイ。小走りですり足がポイント。多分検査着のすそははためいていたと思う。

……確かに、たいそう心地はよろしくない検査。

看護師さん曰く、胃カメラよりも、腸のカメラよりも、不快な検査ナンバーワンとのこと。しかし、その看護師さんや主治医への多大な信頼のために検査自体がすごく嫌ではなかったのと、「痛くはない」という話だったので何とかなるだろうと思っていたのでした。また、実際に検査をしてくれたのが入院中から知っている医師だったのもプラスポイント。

結果、わたしの感想としては、不快度ナンバーワンというほどではありませんでした。

もしかしたら、人々が言う「不快な検査」の中には「恥ずかしい」なども含まれているかもしれません。しかしわたしは治療に関して、恥ずかしいと思うことはほぼありません。というのも、おそらく医療者はそういった点に関して何も思っていないからです。わたしは以前病院で務めていたことがあり、毎日人々のオケツやらハダカやらを見ていましたが、一旦仕事と思ってしまうとまったく何も感じませんでした。医療者はだいたいそうなんではないでしょうか。そう思ってから、たいそう気楽です。

手術の時には検査で撮ったおなかの画像が手術室のモニターに映し出されていました。あれを見ながらわたしのハラに埋もれた大腸を探すのだろうと、深い眠りに落ちつつ思ったのでした。

CT、レントゲン室の並ぶ一角
検査の待ち時間に撮っていた写真 今思えば、わりと余裕だったのかもしれない
[療養中フォトギャラリー by iPhone (c)木口マリ]

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~ Comment ~

これは…
羞恥心との戦いでしょうか( ̄▽ ̄;)
ゴロゴロ転がされるって…
スリ足でトイレって…
できればやらずに一生を終えたい検査です(^^;)

マリさん、場馴れがハンパないです~(^_^;)
  • #670 ちっくたっくぼんぼん 
  • URL 
  • 2015.07/02 21:25 
  •  ▲EntryTop 

うん、無理。

マリさん、私、無理です~。
大腸検査、恐ろしい。。
もちろん、命に関わる時にはしかたないのですが・・。

昔、会社の女の先輩が宿の風呂で泥酔し、仰向けで倒れ、おじ様たちが、抱えて助けてくれたと言うエピソードを聞いた時、『私なら、うつ伏せで死を選ぶ』と思うほど、羞恥心が・・、この歳で何をと思いますが・・
確かにマリさん、対応力がハンパ無い。
そんなに可愛いのに。。

私は、大腸検査も胃カメラもできない宣言!

>ちっくたっくぼんぼんさん

やはり普通に見て恥ずかしい系な検査だったのね(^^;
それが不快度ナンバーワンの理由ですね、きっと。
看護師さんもお医者さんもあんまりフツーに話すもので、「そうか、フツーか」という気がしたもんです(-▽-)

けど、できればもうやらなくていいかな〜。

>あうさん

キャー!ハダカで泥酔でおじさんのヘルプはイヤー(><)

大腸検査の中で一番印象的だったのはおケツ付近にスリットのある検査着でした。
妙に現実味があって、「これかあ〜」と眺めたことを思い出します。
検査中は「無」でした。

でも、検査してくれたのがジャニーズ先生だったらかなりイヤだったかも。
そういう感情が入ると人間ダメなもんですね(^^;

私も あまり恥ずかしいって思ったことないんです。

だいたい ドイツも 日本に比べて全くデリカシーに欠ける国なので、
恥ずかしがっていると 余計に恥ずかしいような 気持ちになってきます。
それでも やっぱりやりたくない 気持ちに変わりはないですが〜w

ドイツでは コットンの編み目のある パンツに 着替えますが、
先生が
すみません 破りますよ〜ってビリって破いて 検査が始まります。
うーん なんともいえない気分です。

あ マリさん 例の件 (何だ?)
全然お気になさらず〜
私さえ アクセスもしてませんので〜

>デイジーさん

お!デイジーさんもあんまり恥ずかしくない派ですか!
やらなきゃいけないとなったら腹が座る部分もありますよね。
想像する方がキャーとなるかもしれませんね。

でもパンツビリっと破るのは緊張の瞬間……。
いろいろちょっとずつ違うんだなあ。

例の件、拝読しましたよー。
そちらにコメント入れておきますね!

はじめまして

はじめてコメントさせて頂きます。
去年の12月に子宮ガンの手術をした後、人口肛門になりました。腸に穴が開いてるとの
事でその穴がとじれば人口肛門はもどす事ができるそうです。まだ時期はわかりません
今は抗がん剤の治療が終わったところです。マリさんのブログはそのころ毎日見て自分のはげみにしていました。今もマリさん
のブログの更新を楽しみに拝見させていただいてます。なかなか前向きに毎日を過ごせない中
ですが、まりさんのようにストマーの生活を楽しんでいけたらと思っています。

>みちえさん

みちえさん、初めまして!
コメントをありがとうございます(^^)
毎日見ていただいてたんですね。とってもうれしいです!

まずは手術と抗がん剤治療、おつかれさまでした。
立て続けにいろいろ起こると滅入ってしまいますよね。
しかもどれも隕石級の出来事。つぶされそうな気持ちになることもあるかと思います。
これは私の方法ですが、つぶれた時はしばらく抵抗せずにつぶれたままでもいいんではないかなと思ったりもします。
隕石の下敷きになったまま、ちょっと寝てみたりして(^^;
するとそのうち、そろそろ起きようかな、なんて気持ちになったり。

みちえさんの腸は今、がんばって穴をふさぐ工事をしているところでしょうね。
ストーマも一生懸命だろうと思います。
自分の体だけど、支えてくれてるものがあるとちょっとうれしい気分。
私もそれを忘れないようにしないとー。
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