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わたしがiPhoneで撮影する理由

わたしがiPhoneで撮影する理由

2013年に病気が発覚してから今日までの約2年の間に、わたしがiPhoneで撮影した枚数は約7000枚。なかには単純に記録や覚え書きのようなもの含まれていて、すべてが見せられるものではないにしても、気付けば結構な枚数を撮っていたのでした。

しかし、一眼レフもコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)も持っていながら、なぜiPhoneなのか。それはズバリ、

「体力が落ちすぎてカメラを持てなくなってしまったから!!」

体力は治療の具合によって上下するものの、ごはんひと口で心拍数が120を超えたり、通常なら徒歩1分の距離を休み休み進むといった調子の時もあったりするのです。今までの人生で最も肉体的に低迷し、本気で箸より重いものが持てないような、なにやらお嬢様的なひ弱さだったのでした。そんな時の一眼レフなんて、もやしが重量挙げするようなもの。

「でも、コンデジならiPhoneと変わらなくない?」と思うかもしれませんが、全然違います。何が違うかというと、撮影に費やす“集中の度合い”が違うのです。

普段なら何気なくやっているこの「集中」、実は結構な体力と精神力を必要とします。以前、腸閉塞での救急搬送の話で「スマホを落とさないように持っているだけで、ものすごいストレスだった」と書きましたが、超・超・超・ピンチの身体状態の時には、人間がいかに無意識でエネルギーを使っているかが鮮明に分かります。(その時のお話は「緊急対策!ガラケー」にて)

そんなわけで、肉体的・精神的にラクなiPhoneカメラを使用するに至ったのでした。
ついでに、スマホならだいたいいつも持っているのもポイント。入院中や身動きが取れない時でも、ちょっと残そうかなと思うものはどんどん撮れてしまいます。

わたしが病院で撮ったものは、病棟から見える朝焼けや、お見舞いにいただいた花やお菓子、廊下の車イス、屋上庭園の草木や空、抗がん剤の点滴が落ちていく様子、背骨につながっているモルヒネのボトル等々。そういえば、2度目の長期入院の時はほぼ毎回食事の写真を撮っていました。

こうやってみると、結構題材はあるものです。撮るのも、あとで見返すのも面白い。特に入院中はヒマだったりするので、何度も見ては「いいものが撮れた、クスクス」と、ひとりほくそ笑んでいたものです。

そして思ったのが、たとえ動きが制限されていても、何かしらの楽しみを持つことはできるということでした。しかもカメラの場合、テレビなどの受け身の状態とは違って自分で何かを作ることができるのです。それもシャッターを切るだけで。

それならば、例えば片腕が動きさえすれば、ベッドから起き上がることができなくても撮ることができます。特に最近のスマホカメラの性能は非常に良いため、ステキな写真が撮れることが多いもの。意外に才能あるんじゃないかと思ったりして満足感もあり、さらにそれを誰かに見せて話題にすることができるのです。

ということで、わたしの単なる個人的な記録から撮り始めたiPhone写真は、「スマホでも、体調がイマイチでも、こんな写真が撮れるよ!療養中のみんなもやってみよう!」というコンセプトが後付けされて、さらに撮っていくようになったのでした。

「ただやる」だけのものに何か別の意味が加わると、人はやる気を大いに増すものです。例えばFacebookやブログにアップするという目的があるだけで、写真を撮りたいと思うようなもの。それがもし、撮ることで人のためになるかもしれないと思ったらもっと撮りたくなるのではないかと思います。そして、発表できる場があるというのもひとつだと思います。

現在取り組んでいる病院内写真展にはそういった場を作るという意味合いもあります。聞くところによると、ホスピスの空きを待っているけれど安定した状態にある患者さんの中には、何もせずにただ時が過ぎるのを見守っている方もいるそうです。看護師さんはそういった方を病室から連れ出して、花を見せてあげたりするのだといいます。

そういった人にも、できることなら何か楽しいと思える時間を持ってもらいたい。たとえどんなに短い時間しか残されていないとしても、今、生きていると思えるような時間です。そしてその人の「楽しい」という気持ちは、周囲で見守る家族や友人の支えにもなるのではないかと思うのです。

もし、自分のお気に入りが撮れたらそれを展示できる場がある、というのは「撮ろう」という意欲につながるのではないかと思います。しかも病院内の展示では自分と似た境遇の人が見ることもあり、もしかしたらその人に力を与えるかもしれません。メッセージカードに一言を書いてくれる人がいたら、さらにその力は自分のところへ返ってきます。実際、展示作品のすばらしさはもちろん、来場者の感想も感動モノなのです。現代の写真撮影の手軽さで、そんなプラスのスパイラル的なこともできるかもしれないと思っています。



と、いうわけで、わたしはiPhone撮影をしているのですが、“だれでも撮れる”を基本とするため、「iPhoneに元々装備されている機能のみ使用」「アプリなどは使わない」「撮影後の加工は行わない」というくくりで撮っています。

そして撮ったものがこのブログに毎回ほぼ1枚ずつ載せている「療養中フォトギャラリー by iPhone」です。写真展のレポートと、誰かがわたしを撮ってくれたもの以外は、基本的にiPhoneで撮ったもののみを載せています。また、写真展の展示もわたしが出しているのはiPhone写真のみ。もちろん、どれもお気に入りばかりです。

こうやってiPhoneでしか写真が撮れない時間を過ごしてみて、実際、どんな機材で撮るかなんてのは問題ではないと思いました。もちろん撮影の目的にはよりますが、自分自身の内面を写す場合、その価値は機材によるものではないのです。

月の空
上を見上げればいつでも空は広がっているし、葉が落ちていても木はそこにあるものです。時がくれば月は昇り、景色は刻々と変化していきます。たとえ動くことがままならなくても、撮る価値のあるものは常にあるのです。
[療養中フォトギャラリー by iPhone (c)木口マリ]

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~ Comment ~

5枚(笑)

マリさん、こんばんわ。
7000枚って、凄すぎます(笑)。
さすが、フォトグラファーと思う反面、それだけの量がとれるぐらい、入院も長かったということですよね。。

私は入院中の撮影は5枚ぐらい。マリさんと違って、術後すぐから動けたのに、頭真っ白で、心に余裕がなかった。。
でも、撮っておけば良かったと後悔。

でも、マリさんの企画を入院前に知ってたら、もう少し動けてたかも。
例えば仕事でも、案外、やる事があるのは
動きやすいし、私生活の辛いことを一瞬でも忘れられたりしますもんね。
(あー、なんかネガティブ発言になってる?)
入院中でも闘病中でも、発表の場があるのは、気力につながる気がします。

今回もみなさんの想いの詰まった写真を見るのを楽しみにしてます&マリさんに会えるのも。。
では、写真展で!
(参加意志は直接に病院に電話した方が良いですかね?)

>あう さん

あうさん、おはよーございます!
5枚!でも見返してみるとすごくたくさんの物が詰まった写真だろうなと思います。
前回いただいた作品がそれなんですね〜(^^)

何かやろうかなと思うことがひとつでもあると、ちょっと満たされるものがあると思うんです。
あうさんの言うとおり、他のことに集中している間は一瞬でも解放されますしね。
本人が最小限の動きでもできるもので、そのほかいろいろな相乗効果もあるものといえば、写真は最適だと思います。思い出したくないものがリンクされそうな写真は消してしまってもいいですしね。

私もあうさんの作品を展示するのが楽しみですよ〜〜。
写真展へのご来場は自由で、レクチャーのみ予約が必要です。
レクチャーに出られるようでしたら、私から伝えておきますよ!
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